有名な作品なので、みなさんご存知だと思いますが、、
物語は、新しい辞書『大渡海(だいとかい)』を作る編集部が舞台。 松田龍平さん演じる主人公の馬締(まじめ)くんは、人付き合いが苦手で、とにかく不器用。でも、言葉に対する誠実さは誰にも負けません。

一見すると「辞書作り」ってすごく地味に聞こえますよね。でも、劇中で描かれるのは「静かに燃え盛る情熱」なんです。 たった一つの言葉の定義を決めるために、何度も議論を重ね、魂を削る。その姿はまるで、広大な海を渡るための「舟」を、一針一針編み上げている職人のようでした。

オダギリジョーさんの「西岡」が、とにかく最高。
この映画を語る上で外せないのが、西岡を演じたオダギリジョーさん! 最初はちょっとチャラくて、仕事も適当そうに見えるんですが、実は誰よりも仲間思い。

才能あふれる馬締への嫉妬や、自分の役割への葛藤……。そんな「大人の泥臭さ」を演じさせたら、やっぱりオダギリさんは天才的です。彼が去るシーンで見せたあの表情は、今思い出してもグッときてしまいます。

「恋」の定義に、あなたなら何を書き込みますか?
映画の中で、新しい辞書の「恋」という項目の語釈をどうするか、という大きなテーマが出てきます。 馬締が書いたのは、胸が締め付けられるような激しい衝動の記録でした。

でも、ふと考えたんです。 今の私なら、そこに「ある人の幸せを切に願うこと」という一文を付け加えたいな、と。

情熱的な恋も素敵だけれど、時間が経って、相手の笑顔が自分の幸せになる。そんな静かで深い愛の形も、辞書にはきっと必要ですよね。