秋の森で、ちいさなリスがせっせと、どんぐりを集めていました。
「これも、あっちも、ぜんぶボクのたからもの!」
「そうだ、みんなに取られないように、この赤い葉っぱの下にかくそう!」

うれしくなって、どんぐり集めに夢中になってるうちに——
どこにかくしたのか、すっかり忘れてしまいました。

でも春になると、忘れられたどんぐりたちが芽を出し、ちいさな木となったのでした。