アドゥは古代の生きもののような威厳をもってうずくまっていた。それが午前のひかりをうけて鉛色の背中を光らせている姿は、幼いあきひろの目にはぶきみだった。その夜、あきひろはアドゥが体をうねらせてネバーエンディングストーリーのファルコンのように河を渡っている夢をみて、うなされた。